ガンバ大阪の試合を応援。
キックインまでしましてん。
わて、行ってきましてん。ガンバ大阪の試合。
応援だけやのうて、「キックイン」、いう儀式をせないかんので、
わて緊張して、ちょっとこわばってましてん。
人様の前でサッカーボールを蹴らなあかんのやから、いうて、
女将さんがスパイクを新調してくれはったんやけど、
わて、ボールが足に当たるかどうかもおぼつかんもんやから、
もったいないことやなあ、思てましてん。
試合前に、入り口のところでファンのみなさんにサービスしましてん。
高いところで椅子に座らせてもろうて、ガンバ大阪のユニフォームを着た
わての「勇姿」をみなさんにお披露目しましてん。
今回はお客さんと一緒に写真を撮るのは「なし」やったけど、
みなさん喜んでわての写真撮ってくれはりました。
その代わりに女将さんが
「一緒に」いうて言われてたな。
おかげさんで、わてもちょっと緊張がほぐれました。
この日は朝から大雨やってんけど、どういうわけか夕方から雨がやんで、
試合が始まるころには晴れ間も出てきました。
わて、雨には弱いもんやから、ほんまにありがたいことでした。
そやけど、お天気までええ塩梅になってしもたら、
わて、キックインに失敗しても言い訳でけへんなあ、思て、
またまたちょっと緊張しましてん。
さあ、いよいよ選手と審判の皆さんが入場して、わてのキックインや。
なんとまあ、わての入場のときには「くいだおれ」の歌がかかって、
ちょっとびっくりしましたわ。これはエエカッコせんとどんなりまへん。
実は、わて女将さんには内緒で、毎晩練習してましてんで。
観客席の皆さんに手を振って、ぐっと腰を落としてボールを蹴って、
思たら、そのまますってんころりん、尻餅ついてしまいましてん。
ああ、恥ずかしいこっちゃ。
女将さんは、わての足がボールにあたった、いうて喜んではったけど、
早よ、早よ、フォローしてくれんとこまりますがな。
それから、選手の皆さんと記念写真撮って、やっとお役御免です。
選手と記念写真なんて、そら晴れがましいはずやけど、
わて、キックインでひっくり返ってしもたもんやさかい、
穴があったら入りたいような、情けない気分になってたのが残念でした。
観客席に上がるまえに、新聞記者さんがたがインタビューですわ。
ひっくり返った話なんて書いてもろたら恥ずかしおますなあ、
思てたら、若い記者さん、うまいこといいはったなあ。
「倒れ込みながらの、華麗なインサイド・キック決まりましたね」やて。
どの新聞社さんやったかいな。わて、これからその新聞取りまっせ。
試合は興奮したなあ。
始まってすぐにガンバが点とりましてん。あっという間や。
これはこれは、どんだけ楽に勝てるやろ、思てたら、点取られてしもた。
ほんで、勝ち越して、もう1点取って、よっしゃ、思てたら、
また点とられてしもた。
わてがキックインに失敗したさかい、ガンバが負けた、
言われたら情けないこっちゃなあ、思てたのやけど、
結局最後はまた1点取って、4対2でガンバが勝ちましてん。
最後の2点は目の前で、きれいなゴールでしたなあ。
応援しにきたかいがありましたなあ。
さあ、気持ちよお帰ろ、思たら、「お立ち台立ってください」やて。
????? なんでわてが?
ようわからんうちに、今日のヒーローのバレーはんといっしょに
お立ち台に立ってましてん。わて、マイク向けられけど、
無口な上にあがってしもてもの言われへんかったから、
女将さんがかわりにしゃべってくれはったのやけど。
ほんで、バレー選手にくっついて、グラウンド一周しましてん。
いやあ、疲れました。おまけに必死でバレーはんについて走ってるとこが
新聞に載ってしもて、ほんまに、わて、恥ずかしいこっちゃ。
控え室に入ったら、ガンバ・ボーイがいてはって、
「キックイン良かったで」いうて、言うてくれはってん。ええお人や。
わてもすっかりガンバ大阪のサポーターになってしもたなあ。