2013年8月アーカイブ

わてが太鼓叩いております道頓堀の「中座くいだおれビル」は、7月19日が開館記念となっておりますねん。そやさかい、その節目のええときに、お狸様に入っていただこうと思うて、どないしてお迎えしたらええやろかと、みなで考えておりましてん。

 

 中座の狸さんは、もともと、氏神さんの難波八阪神社にお守りをしていただいておりますのやけど、その難波八阪さんの夏祭りがちょうど7月13日でおますねん。それも、船渡御というて道頓堀に船を出して、神様をお迎えするというけっこうな行事でおますねん。

 船渡御いうたらキタの天神さんばっかりが有名なんでおますが、難波でもやっておりますのや。というても、長いこと途絶えておって、地元の氏子さんたちが2001年に復活させたという行事なんでおます。なんと、230年ぶりの復活やそうな。

 そこに、わてと狸さんも参加させてもらうことになりましてん。

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 復活してから十年以上経って、この船渡御も賑やかになっております。「講」というて氏子さんがそれぞれに船を仕立てて、二十隻くらい出るのでおまっせ。

湊町の船着き場から順々に出発して、船の上から宮司にお祓いをしてもろうてから、道頓堀を下っていって、折り返して日本橋まで行って、また帰ってくるのでおます。船の上ではお弁当やらお酒やらが出ますねん。


 宵の口のええ時間でおます。

 道頓堀川の遊歩道にも、橋の上にも、まわりの建物にも、ぎょうさん人が出て、手を振って眺めてはりますねん。

 船渡御の名物は、船どうしが行き交うときに「大阪締め」というのをやりますねん。「打ちましょ、チョンチョン、もひとつせ、チョンチョン、祝うて三度、チョチョンのチョン」と、こないでおます。


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 わてらは、雅楽の楽隊が乗る船に一緒に乗らしてもらいました。人形師の人形健さんも一緒でおます。

 7月13日いうたら例年は梅雨明け前でおます。今年は梅雨明けは早うおましたけど、この日はえらい夕立がありましてな。船が出る直前には、キタの方は大雨になったのやそうでおます。

 

 船渡御の行事は、難波八阪神社で祭典をやってから、お神輿かついで船着場まで練り歩くのでおます。そのときに、北の空が暗うなって、雨がポツ、ときまして、ああ、こら夕立が来るなあ、いうてましてん。

 ところが宮司は「大丈夫、大丈夫」言うてはりますねん。

 

 不思議なこともおますな。ほたら、ほんまに雨が道頓堀をよけるようにして、こっちへは来んと、東へ逃げていったのでおました。

 宮司がおっしゃるには、「毎年、お湿りくらいは降るけど、どういうわけか船渡御の時は降りませんのや」ということなんでおます。

 やっぱり神様がいてはるんでおまっしゃろか。今年は狸さんもいてはることでおますしなあ。

 

 日本の神話では、神様とかよそから来る者は、船に乗ってくることになっておりますねん。そやさかい、海辺には戎さんとか、住吉さんが祀ってありますのやな。戎さんも船に乗ってやってきはったということでおます。船渡御というのも、船で神さんをお迎えするということなのでおますのや。

 ほんで、今年は狸さんも船に乗ってやってきはったのでおますな。

 

 船渡御のしまいに、一足さきに太左衛門橋の船着き場で下ろさしてもろうて、そのまま中座くいだおれビルへ狸さんをお連れして、お祀りしたのでおます。

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 今年は、ええお祭りをさしていただきましてん。

 皆さんも、道頓堀へお越しのおりは、ぜひ狸さんを拝んでやっておくなはれ。上手に化ける神さん、人気の神さんでおます。あやかっておくなはれや!

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 今年はえらい梅雨入りが早うおましたな。

 狸さんをお迎えに行くのに、梅雨入り前にしよ、と思うて段取りをしておったのにさっさと梅雨入りしてしまいましてん。

 太郎寄席の方は、最初から梅雨時のつもりでおまして、予定どおりでおました。そやからどないということでもおまへんのやけど・・・

 

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 中堅の二人会でやっております「藍の会」の方は、今月は笑福亭由瓶はんと桂紅雀はんでおました。今回は紅雀はんの「佐々木裁き」が光っておりましたな。紅雀はんは声がよろしおますな。今日のお話はテンポもええし、お得意な噺なでおまっしゃろか。

 「佐々木裁き」というのは、町奉行のお裁きをマネして遊んでおる子供の噺なんでおます。大阪の名奉行・佐々木信濃守がそれを見つけて、その子供を呼び出してみたところが、なかなか頭の良い子供でやりこめられるという噺なんでおます。きっと、紅雀はんも子供のころはこういうナマイキな子供やったのやおまへんか、と思わせるのでおました。

 

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 「松の会」の方は、桂文華師匠の会でおました。

 文華師匠、ほんまに面白うおますな。まず、噺がかっちりしてはりますねん。ぴしっとしてはるのやけど、それだけでもおまへんねん。あほらしいならあほらしいなと、しつこいならしつこいな、とそないお客さんが思うてはるやろな、というところでうまいこと「気」を抜きはりますねん。噺の世界も、こっち側の現実の世界も、自由自在なんでおます。

 その文華師匠の今回の噺は、「遊山船」と「皿屋敷」でおました。

 

 「遊山船」というのは、大川に浮かべた遊山の船、屋形船みたいな遊びの船ですな、それを橋の上から涼みがてらに見物する噺でおます。ものを言うのは二人だけなのやけど、そこには船遊びをする旦那さんやらタイコ持ちやら芸者やら、いろいろ出てきて賑やかなんでおます。昔の大坂の舟遊びというのはこういうもんなのやな、ちゅう噺でおます。

 他人が船遊びをしているのを橋の上から見てああやこうや言うて、笑うたり残念がったりするちゅうのは、ほんまにあほらしいことなんでおますが、それをあほらしゅうなく見せて笑わすのは、なかなかに難しいことなんと違うやろかと思いますねん。

 そやけど、船に乗るもんがおって、それをまた見物するもんがおる、というのは大阪の夏の風物詩でおますのやな。今でも、天神さんやら難波八阪さんの船渡御はそういうことをやっておりますな。

 

 「皿屋敷」はあの怪談をもとにした噺でおます。

 怪談は「番町皿屋敷」として知られていると思いますのやが、上方落語の噺は「播州皿屋敷」というて、姫路が舞台なんでおます。この怪談は播州姫路でおこった事件がもとになっているとも言われておりまして、舞台は姫路なんでおます。

 お菊はんというのは、やっぱりベッピンさんやったのでおまっしゃろな。ベッピンは幽霊になったかてベッピンに違いないいうて、若いもんが見物に行ったら、えらい評判になるという噺なんでおます。あほらしいけど、世の中そんなもんなんでおまっしゃろな。わても観に行ってみたいもんでおます。

 

 落語というのは季節感がたっぷりでよろしおますな。

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