2012年6月アーカイブ

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 佐渡の2日目は、朝いちばんで小木(おぎ)港でおます。
 小木は昔の北前船が寄った港やそうでおますな。両津は新潟からの入り口で、北前船は小木についておったそうな。今でも、小木へは直江津からのフェリーがあって、関西から船で入るのはここからになるそうな。

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 小木港で、たらい船というのに乗りましてん。
 たらいみたいなもん、わて、乗れるやろか思うてたら、なんのなんの、立派な舟でおますがな。レルヒはんみたいに大きな人でも乗れますねん。作り方こそたらいやけど、大人4人が楽々乗れる大きさで、しっかり造ってあるのでおます。なんでも、船大工さんが作りはるのやそうな。女船頭さんが櫓でこぎはるのやけど、たらいもこれだけ大きいと安定が良うて、ひっくりかえるっちゅうことがないそうでおます。今でも、アワビなんか獲るのに使うてはるのやそうな。わても、こんなん一艘欲しおますな・・・

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 小木港には、テレビやら新聞やら、取材の記者さんがたもようけお越しになってましてん。船から上がったところで取り囲まれて、わて、なんやスターになった気分でおました。

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 小木のお隣に宿根木(しゅくねぎ)という小さな町がおまして、古い町並みが残してありましてん。人がすれちがうのもやっとというような狭い石畳が、また風情がおますねん。こういう町並みは、わてら大阪の者ンにも面白いけど、外国の観光客のお方なんか喜びはりまっしゃろなあ。

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 宿根木のあとは、お昼ご飯でおますねん。
 いよいよ、ブリカツ丼でおます。佐渡は年じゅう天然のブリが獲れるのやそうやけど、天然のブリいうたらお刺身が美味しおまっせ。ブリのお刺身いうたら天然でないと食べられしまへんけど、大阪や東京で天然ブリいうたらええ値段がつくさかい、そうそうわてらの口に入るもんやおまへん。そんなええブリをカツにするやなんて、なんとまあ贅沢なことでおますなあ。佐渡のお方はブリなんて飽きるほど食べてはるのでっしゃろなあ。うらやましいことでおます。
 このブリカツ丼いうのも、衣やらタレやら、えらい研究しはったそうでおます。あたりまえやけど、ブリもええブリでおますな。あっ、ちゅうまにお腹におさまりましてん。そやけど、新潟でカツ丼いうたら、こないしてカツにたれをかけてご飯にのせますのやな。大阪や東京のカツ丼みたいに出汁で煮て卵でとじたらどないなりまっしゃろな。

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 お昼ご飯のあとは、能舞台でおますねん。
 佐渡いうたら、世阿弥が流されたという歴史があるだけにお能はさかんやったそうでおますな。昔は何百と能舞台があって、今でも何十も残っておるそうな。
 今日連れていってもろうたのは、大膳神社の能舞台いうて、佐渡に残っておる中でもいちばん古いもんのひとつやそうな。立派な茅葺でおます。150年ほど経ってるのやそうやけど、奥の鏡板の松の緑はまだまだ鮮やかでおますし、舞台も橋掛かりも立派でしっかりしておますねん。茅葺は何年かごとに少しずつ葺き替えはるのやそうな。
 ほんまに昔はお能が盛んやったそうで、今のわてらが一杯機嫌でカラオケ歌うたり踊りを踊ったりするみたいに、謡を謡うて、舞を舞ってはったそうでおます。なかなか幽玄な島でおますなあ。

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 ほんで、いよいよトキはんの田んぼでおます。
 トキはんはなかなか食べ物にうるさいそうでおますな。そやから、ええ田んぼがないと暮らせんそうな。この田んぼは今まで農薬を使うたことがない、いう古風な田んぼでおます。持ち主の土屋はんは、「家族からもあんたは変わり者だと言われてます」と笑うてはりましたけど、えらいもんですなあ。
 ちょっと覗いたら、田んぼの中はおたまじゃくしやらアメンボやらタニシやら、どじょうもようけおりました。この田んぼにトキはんがご飯食べに来はるのやそうな。わてもどじょうは好物でおます。
 あいにく、トキはんがご飯食べはるのは朝早うか夕方遅う、ちゅうことで、残念ながらトキはんは見られませんでしたなあ。トキはんはお昼ごはんは食べはらへんのやな。

 ほんでも、2日かけての佐渡旅行、ええ旅でおました。レルヒはん、ほんまにおおきに。
 それから、今回もまた全日空はんが飛行機の席を用意してくれはりましてん。毎度毎度ほんまにおおきにありがたいことでおます。おまけに飛行機やったら新潟って近うおますな。だんだん新潟が身近になってきましたで。
 この次は大阪でレルヒはんに活躍してもらえるようなことを、なんぞ考えてみよ、思うてますねん。

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 レルヒはんのお招きで、佐渡島へ行ってまいりましてん。

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 新潟港でレルヒはんと1年ぶりの再会でおます。うしろに、「祝・放鳥トキのヒナ誕生」いうて横断幕がおますな。おめでとうさんでおます。去年、白根の大凧祭りに呼んでもろうたのも、ちょうど去年の今日でおました。去年はええお天気やったけど、今日はあいにくの雨もよいでおます。

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 さっそく佐渡汽船のジェットフォイルに乗せてもろうて、佐渡へ渡りますねん。船の旅は久しぶりでおますなあ。レルヒはんも、ちゃんと船に乗れますねんな。
 新潟から両津までは、フェリーで2時間、ジェットフォイルで1時間ということでおます。ジェットフォイルいうのは、要するに水中翼船のことでおますな。なんでも日本で最初のジェットフォイルの定期便が、この佐渡と両津の路線なんやそうでおますな。佐渡は先進的でおますな。今日は海もおだやかで、快適な旅でおました。

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 両津港に着いたら、ほれ、カンゾウ祭りのポスターが貼っておまっしゃろ。わてもこの日に合わせて呼んでもろうたのでおます。

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 改札口の上には「祝・世界農業遺産登録」いうて、旗がおますな。佐渡はお祝い続きでおます。そやけど、トキの赤ちゃんも世界農業遺産も関係ないことやおまへんねん。世界農業遺産になるような農業やってはるさかい、トキも復活しはったんやと、わてはこない理解しておりますねん。そやさかい、わて、いっぺん佐渡島いうところを見てみたいと思うておりましてん。

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 改札の外に、なんやけったいなゆるキャラがいてはると思うたら、ブリでおますか。ブリカツくん、いうそうでおます。
 佐渡はブリがよう獲れるということでほんで、新しいご当地グルメのキャラクターやそうでおます。

 さっそく、レルヒはんとブリカツくんと、カンゾウ祭りへ・・・。その前にお昼ご飯でおました。朝早い飛行機やったさかい、おなかぺこぺこでおます。

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 今日のスペシャルなお昼ご飯は、マグロづくしの丼でおます。日本海は今の季節だけマグロが獲れますのや。関西でも、境港なんかによう揚がるのでおます。そないに大きなマグロやないのやけど、なんといっても天然マグロやさかい、これは美味しおまっせぇ。

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 カンゾウ祭りの会場は、両津から自動車で小一時間ほどのところでおました。島の北のはじっこの、大野亀というところ。亀の背中みたいな大きな岩のある景勝地で有名なそうでおますな。ここに、カンゾウがようけ生えておって、今が旬なんやそうでおます。こんだけ自然のカンゾウが生えておるところというのは、なかなかないそうでおます。一面の黄色いお花畑でおました。いつの間にやらお天気もようなって、最高にキレイな景色でおましてん。これからもっと花が増えるのやそうな。えらいもんでおます。

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 その旬の季節にお祭りがあって、佐渡おけさやら、鬼太鼓(おんでこ)やらが観られるのでおます。


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 カンゾウ祭りから島の西海岸をたどって、また自動車で1時間ほど走ったら、佐渡金山跡に着きましてん。
 長い長い坑道でおますなあ。ひんやりして、冷蔵庫みたいでおました。からくり人形がようけあって、昔の金山の仕事がようわかるようになっておりますねん。ようでけたお人形でおまして、わて、ちょっと親近感がおましてん。展示室には金山の立体模型やら、掘る道具やらがようけ並べてあって、たいした見応えでおました。

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 そのそばには明治時代にでけた「選鉱場」の跡というのがおまして、これがまた、大きな施設なんでおますな。ここへ鉱石の屑をどさっと放り込んで、金をより分けるそうでおます。

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 今日のおしまいは、文弥人形(ぶんやにんぎょう)でおます。佐渡に伝わる浄瑠璃が人形芝居になったのやそうでおます。
 大阪の文楽と違うて一人で遣う人形でおますけど、頭(かしら)の仕掛けはよう似てるし、人形芝居の古い形を引いておるのでおまっしゃろな。わてのご先祖さんでおますやろか。動きの型もきちっとできておるし、浄瑠璃も渋いええノドで達者に語ってはりますねん。浄瑠璃の言葉も、文楽によう似ております。これは、ええもん見せてもらいましたなあ。

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 ほんでから、また自動車に乗せてもろうて、今晩は島の南の端の小木(おぎ)にお泊りでおます。小木の「花の木」いうたら、地元では有名な食事処やそうでおますな。
 晩御飯には、ブリやら鯛やら蛸やら、地物の魚のええのをよばれましてん。紅ずわいは山陰ではちょうど漁期が終わったとこやけど、佐渡ではこれからがシーズンなのやそうな。それは立派な、美味しいカニをいただきましてん。あとはここの女将さん特製の、椿油を使ったお料理がいっぱい。なかなか余所では食べられへん、えらい工夫でおましてん。美味しおました。椿油いうたら女子衆(おなごし)はんの頭に塗るもんやとばっかり思っておりましてんけど、ええ椿油は食べたら美味しいのでおますな。新しいハッケンでおました。おしまいにでっかいメバルの煮付けまで出てきて、わて、おなかいっぱいでおます。といいながら、お米が美味しいもんやさかい、お漬物ンにご飯も美味しおました。

 今日は盛りだくさんの一日でおました。

 新潟のレルヒはんからおハガキいただきましてん。
 セイカクに言うと、お返事でおますねん。

 こないだから、佐渡島でトキの赤ちゃんが何羽も何羽も生まれてはりまっしゃろ。わて、トキ、いうのをいっぺん見てみたいなあと思うておりましたさかい、赤ちゃんが生まれたいうて、えらい気になっておりましてん。
 トキだけやおまへんねん。佐渡島は、能登半島といっしょに去年、日本でさいしょの世界農業遺産になりましてん。なるほど、トキが暮らせるほどええ農業をしてはるのやなあ、そういう農業をいっぺん見てみたいなあと思うておったところですねん。

 ええ季節になってきたし、なんでも佐渡にはカンゾウの大きなお花畑があって、伝統太鼓のお祭りもあるそうでおますな。そうそう、佐渡は伝統芸能のレベルもえらい高いそうでおますねん。わても伝統芸能の文楽人形の血筋やし、太鼓も叩いておるさかい、これまたえらい気になっておりましてん。

 そやさかい、レルヒはんに、「今度はいつ新潟に呼んでおくなはるのかなあ、トキの赤ちゃん見とうおますなあ」いうてお手紙出しましてん。ほなら、さっそくご招待のおハガキをいただいたと、こないなわけでおますねん。

 レルヒはん、おおきに。なんや、サイソクしたみたいでえらい申し訳おまへん。え、したみたいやない、サイソクしてるがな、って、まあ、よろしおますやないか。

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 まいどおなじみの太郎寄席、5月の藍の会は「鉄ちゃん」の桂しん吉はんの会でおます。
 前座の桂そうばはんは、お名前のとおり、ざこば師匠のお弟子さんでおます。ざこば師匠いうたら、「くいだおれ」でもおなじみでおまして、閉店の日の宴会にもお越しになりましてん。いっぺん太郎寄席にご出演いただけへんやろか。ざこば師匠の人情噺は絶品でおますねん。

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 さて、そうばはん、なんやギャンブルの話のマクラでおます。ほんまにやってはるのやろな。えらい詳しい話でおます。今日の会はしん吉はんといい、そうばはんといい、なかなかディープなマクラの噺家さんばかりでおますな。
 ギャンブルの話やさかい、ネタも「たぬ賽(たぬさい)」でおます。これは東京でも大阪でもようやる噺のようでおますな。ユカイな小品でおます。ほんまにギャンブルやりはる人の噺やと、なんやリアリティがあって面白おますな。

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 しん吉はんの一席目は「七段目」でおました。昔、「横丁の若様」いうて出てきはったときの東京の春風亭小朝師匠が上手でおましたのやけど、最近のお若い方はあまりご存じないそうでおますな。小朝師匠が十八番にしてはったさかい、てっきり東京の噺やと思うておりましたのやけど、もともとは上方の噺やったのやそうでおますな。最近も上方の噺家さんのほうがようけ演りはりますのやろか。大阪の「七段目」はたっぷりとハメモンが入るさかい、華やかでよろしおますのや。しゅっ、としてはるしん吉はんの「七段目」もなかなかの味でおますな。


 つづいて桂雀五郎はんは「短命」でおました。
 これは艶噺いうことでおまっしゃろな。ロコツなことは出てきませんのやけど、やっぱり艶噺なんでおまっしゃろな。そやけど、よう考えたら全然艶っぽいストーリーではなくて、勝手に妄想しとるだけやねんけど、話題になっておる娘はんがどんなベッピンさんやろか、思わせて、話がまるでわからんアホの男の鈍さのたんびに可笑しゅうてしかたがない、というところが噺家さんの腕のみせどころなんでおまっしゃろな。

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 さて、しん吉はんの大トリは、自作の新作「スシ24の魅力」というお噺でおましてん。
 これは、もう、「鉄ちゃん」の面目躍如という、ディープなディープな鉄道マニアならではのディテールの積み重ねでおます。ところが、それが鉄道マニアにしかわからんかというとそういうことではのうて、そういう細かい、「鉄」とちゃう者ンにはどうでもええようなところにこだわって噺を組み立ててゆくところが、そこがなんとも可笑しいのでおます。
 これは、新機軸でおますな。いったい、何の話をしてはるのかわからへんほどどうでもええようなことにこだわっているから、そこが面白いのでおます。
 噺、いうもんはそういうことなんでおまっしゃろな。どうでもええようなところになぜかこだわるような姿に、人間らしさが出て、おかしみがでて、そやけどなんや共感してしまうのでおまっしゃろな。ほんなら、わての噺やったら、やっぱり鉦太鼓叩いたり、首振ったりするところの噺になるのでおまっしゃろか・・・

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