第4回 「道頓堀 太郎寄席」でおます

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今年最初の「道頓堀 太郎寄席」は、笑福亭生喬はんを主役にお迎えしての開催でおました。

まず前座は露の眞はんの「寿限無(じゅげむ)」でおます。あの、長い長い名前をつけられて難儀するというおなじみのお噺でおますな。わても、若いころはマネしてよう暗唱したもんでおます。「じゅげむ、じゅげむ、ゴコウのすりきれ」いうのんは、覚えたら面白うて、言うてみとうなるもんでおますねん。今日は初手から、女流の可愛らしい噺でおました。

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つづいて、前回の主役、林家花丸はんの「鉄砲勇助」でおます。しょうもないホラ吹きの噺でおますな。山道で山賊に会うてやっつけた、いうて、でけもせんことをしゃべるのでおますのやが、これがまた、あんまりにアホらしゅうて笑うてしまいますのやなあ。ほんで、今日はまた、花丸はんの個性が合うてはるのか、「そんなアホな」いうようなホラをしゃあしゃあと喋ってみせるのが、やっぱりこれも芸でおますなあ。

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ほんで、中トリで生喬はんの登場でおます。お噺は「蔵丁稚」でおます。芝居が好きで好きで、仕事さぼって一日芝居小屋にいてるような丁稚が旦さんに叱られて、お仕置きで蔵に閉じ込められたら、その蔵の中でも一人で芝居する、ちゅうけったいな噺でおますのやが、こういう芝居がかった語り口、生喬はん、上手に演りはりますなあ。ご本人も宝塚に通うてはるそうなけど、ほんまにお芝居がお好きなんでおますな。

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中入りの後はまず、笑福亭たまはんでおます。「茶屋迎い」いうて、道楽息子を迎えに行く旦さんの噺でおます。昔のこっちゃから、新町のことでおますかな。これまた、そんなアホな、いう軽い噺でおますのやが、スッとしてはるたまはんが演りはるところが、お茶屋の味がよう出てよろしゅうおます。

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生喬はんの大トリは、「天王寺詣り」でおました。話の筋じたいは、飼い犬が死んだ供養に天王寺さんに鐘つきにゆくだけのシンプルな噺でおますのやが、あちこちに細かいくすぐりがあって、また天王寺さんの名所案内にもなっておって、華のあるお噺でおます。わても、何人かの噺家さんの「天王寺詣り」を聞いておりますが、それぞれに違った味が出てくる、不思議な噺でおます。

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会場にお越しのお客さんがけっこうアンケートを書いてくれてはります。落語は初めてというお客様も案外おいでになっておりまして、「落語がこんなに面白いとは知らなかった」いうて、ファンになってくださる方が毎回何人もいてはりますねん。
そういうお方が一人でも二人でも増えてほしいな、と思うてこの落語会を始めましたさかい、そない書いていただけるとほんまに嬉しおますねん。

噺家さんがたも、この小屋がほどよい大きさでええ、いうて、毎回この小屋のファンになってくれはりまして、三月からは毎月二回ずつの開かしていただくことになりましてん。その代りというわけではないのやけど、わてはいつも前の方に座っておりましたが、「どうも気が散ってやりにくい」いうて言われまして、今回からはいちばん後ろで見ておることにいたしましてん。
会場にお越しのお客さんも、わての写真を撮ってくれてはります。ご遠慮は無用でおまっせ。
今年も、「道頓堀 太郎寄席」、どうぞご贔屓に、よろしゅうおたのもうします。