
わて、さっそく「タレント」の「デビュー」ですねん。
有山はんと上田はんといっしょに出さしてもらうことは、前から決 まってましてん。記者会見がたまたま一昨日になったから、ちょう どこれが「初仕事」になりましてんけど、わてにとっては、「初仕 事」が、こないなご縁のお二方とのお仕事で、ほんまにうれしいんや。
今回は、1時間半、14、5曲の長丁場やけど、わての出番は3、 4曲ほどや。まかしといてや。お二人の歌は、わてもちゃんと知っ てるのやさかい。
お昼の部と夜の部で、ちょっと曲の順番が違うのやけど、やっぱり お昼のが神経つかいましたなあ。何せ、わての「初舞台」やし、 さっそくテレビの生中継も入るっちゅうことや。
お客さん、昼と夜と100人ずつやけど、切符はあっ、ちゅうまに 売り切れたそうな。
なんか、熱心な雰囲気がただよってまっせ。
お二人が出て行ったら、えらい拍手や。一曲目は『大阪へ出て来て から』。お二人の、33年前のレコード、あの、わてがいっしょに 映ってるやつの最初の曲やねん。
わて、7月の閉店の日にもこれを聴きたかったのやけど、あの日は やりはらへんかったから、今日はうれしいなあ。有山はんにそない 言うたら、「いやあ、あのときは、忘れててん」やって。ほんまか いな。でも、今日はゆっくり聴かせてもらいましたで。
二曲目は『可愛い女と呼ばれたい』。えらい盛り上がりますなあ。 まだ舞台がはじまったばかりや、いうのに、お客さん、みんないっ しょに歌ってはりますがな。ええ雰囲気やなあ。おやおや、一人、 たちあがってサビのとこ一緒になって歌うてはりますがな。上田は ん、マイク向けたげてるわ。ほかのお客さんもみんな喜んで。なん や、ふしぎなコンサートやなあ。
わての出番は、5つほど歌をやったところや。
えらい拍手でむかえてもろうて、わて、何やらはずかしいやら、う れしいやら。
有山はんが、わての出囃子の歌、歌うてくれて、上田はんと掛け合 いやって。わても「よろしゅうおたの申します」って、挨拶さして もろたんや。
テレビの中継は、舞台のちょうど真ん中へんですな。上田はん、お しゃべり上手やなあ。うまいこと盛り上げてはりますわ。
ほんで、ひとしきりしゃべったあとに、演奏でっせ。「梅田からナ ンバまで」。これも『ぼちぼちいこか』に入ってる曲や。
「今日は朝から雨、いやな天気やけど・・・」は有山はんの歌で始 まりますねん。
わても、歌のなかの「・・・もうぼちぼち出かける時間・・・」で 時計取り出したり、「・・・君と会ったら、傘さして・・・」で番 傘さしたり。会場はどっとうけてくれましたなあ。
サビの「梅田からナンバまで」は、わてもちゃあんとコーラスしま したで。フキダシやけど。
テレビの中継で、舞台の間が空くかと思ったけど、お客さんはか えって盛り上がったみたいで、そのあともえらい騒ぎや。
わてが愉快やったのは、ビデオにもなってる「わての借金全部でな んぼや」(注・正しくは「おれの借金全部でなんぼや」です)やなあ。
これはビデオとおなじで、わてもめいっぱい参加しましたでえ。歌 に合わせて、なんぼ借りた、なんぼ負けた、なんぼ勝った、いうて フキダシやってたのやけど、とちゅうでだんだんわからんように なって、「ぜんぶ負けた」、とか、「有山はん、なんぼか返して」 とか。しまいには、ほんまに「もう、わからん」、いうて・・・
ほんまに、この歌、わてなんべん聴いても、ソロバン出して聴いて ても「借金」がなんぼになるのか、ようわかりませんねん。ついつ い、有山はんのギターや上田はんの声に聴き入ってしまうからかも しれへんけど・・・ ほんまに、フシギな歌でっせ。
そんなわけで、わても気持ちよう、舞台に出さしてもろうて、アン コールまで出さしてもろうた。アンコールが、「なつかしの道頓 堀」、いうのんもええなあ。わて、この歌には初めて「絵」でもっ てフキダシ出さしてもらいましてん。お客さん、これもえらい喜ん でくれはって、わてもありがたい限りや。
おかげさんで、楽しい「初仕事」、飾らしてもらいました。
みなさん、ほんま、おおきに。